マレーシアのお節!? “イーサン”を食べよう!

旧正月はマレーシアのおせち「イーサン」を食べよう!マレーシア

日本ではお正月と言えば1月1日におせちを食べる文化がありますが、マレーシアではお正月と言えば旧正月(毎年1月21日~2月20日頃から15日間)にイーサンを食べる文化があります。

マレーシアはイスラム教国ですが、国民の3割弱が華人で、彼らにとって旧正月は大切な行事です。
ただし、このイーサンは中国ではなくマレーシアとシンガポールの華人の文化なんです。

今回はそのイーサンについてご紹介したいと思います。

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イーサンって?

旧正月はマレーシアのおせち「イーサン」を食べよう!

マレーシアではイーサン、シンガポールではイーシェンと呼ばれ、“Yu Sheng”や“Yee Sang”、“Yuu Sahng”と綴り、漢字では“魚生”と書きます。

“魚(yu)”は「余: 余るほど豊かである」と同じ発音で、“生(sheng)”は「升: 昇格する、上昇する」と同じ発音です。つまり、“余升”は「富の増加」という意味で、転じて同じ発音である“魚生”は縁起物として捉えられています。

イーサンは別名“撈生/捞生(Lo Sahng)”とも呼ばれるそうです。

具材のメインはサーモンのお刺身ですが、高級なものはアワビを使っていたり、ベジタリアン向けにお刺身不使用のものもあるそうです。
他には大根、ニンジン、キュウリ、レタス、紫キャベツ、セロリなどの千切り、ポメロ、揚げたワンタンの皮、紅ショウガ、ゴマや砕いたピーナッツ等です。
梅肉と柑橘の甘酸っぱいタレと、五香粉、胡椒をかけていただきます。

15日間続く旧正月ですが、イーサンは一般的に最初の7日の間に食べられます。

イーサンの歴史

中国の広東省には旧正月に生魚を食べる文化があり、それがイーサンのルーツだと言われているそうですが、現在のイーサンとは大きく異なるそうです。

現在のイーサンの発祥には二つの説があります。
一つ目は1940年代にマレーシアのセレンバンにある中華料理店「Lu Zhen Ji(陆祯记)」が広東料理の“岡州魚肉面”を元に“撈生”を考案したとする説。
二つ目は1963年にシンガポールの「Lai Wah Restaurant」のシェフ4人が考案したとする説。

https://www.laiwahrestaurant.com/index.htm


マレーシアとシンガポール、どちらが発祥かは議論がされている中で、マレーシアの国家遺産局はイーサンをマレーシアの無形遺産として登録しています。

http://www.heritage.gov.my/objek/objek-warisan-tidak-ketara.html
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イーサンの食べ方

イーサンは食べる前の儀式が大切です!
イーサンを家族・親戚や友人と囲み、みんなで一斉にお願い事をしながら混ぜるのです。
具材をお箸で高く持ち上げて落とすを繰り返します。
机の汚れは気にせずに大胆に落とすことがポイントです。


イーサンを食べに行こう!

2021年の旧正月はマレーシアはコロナウイルスに伴う行動制限令下だったので、友人は招かず私たち2人だけでイーサンを食べることにしました。

ただイーサンは大人数で食べるものなので小さくても4人前や、大きいものになると10人前で販売されているのです。

そんなときに鼎泰豊には2人前のイーサンがあるとTwitterで教えてもらったのですぐに行ってきました!


鼎泰豊に着くと紙のメニューの代わりにQRコードで読み取るE-メニューになっていました。

https://www.dintaifung.com.my/dintaifung-e-menu/


メニューにはイーサンは載っていなかったのですが店員さんに尋ねるとオーダーシートに書き込んでくれました。

旧正月はマレーシアのおせち「イーサン」を食べよう!


そして鼎泰豊のイーサンはこちらです。

旧正月はマレーシアのおせち「イーサン」を食べよう!


二人でちまちまお願い事をします。

旧正月はマレーシアのおせち「イーサン」を食べよう!


野菜のキャキシャキと揚げたワンタンのパリパリがとっても美味しかったです!
イーサンの他に小籠包、海老チャーハン、海老と豚肉入りワンタンスープとお茶を二人でお腹いっぱいいただいて92.50リンギ(2,500円弱)でした。

終わりに

今回はマレーシアのおせち料理であるイーサンについて記事にしましたがいかがでしたでしょうか。
日本のおせちとは食べ方や見た目など全く違うので新鮮だったのではないでしょうか。
もしマレーシアかシンガポールに住み始めた方で、今年食べ損ねたという方は、是非来年は食べてみてくださいね。
願い事が叶うかもしれませんよ。

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