昔、知り合いのベトナム人の兄貴の子供の誕生日だったので食事会でホーチミン6区に行きました。
こういうときに決まってベトナム語で困るのは、相手のことと自分のことをなんと呼べばいいのかです。“Anh/Chị”なのか“Em”なのか、です。
ベトナム語の教科書では自分のことを名乗るときは“Tôi”を使いますが、実社会でこの言い方はあまりしません。
使ってもいいですが、非常に遠くそっけない感じがします。
基本的な表現で、非常に丁寧なのは確かです。
しかし、他人行儀のような表現なので、避けておいた方が無難です。
詳しい説明はそこらへんの教科書に譲るとして、主語は相手が年上なら“Anh/Chị”、年下なら“Em”で話をしたほうが良いです。
20歳くらい上の方と話すときは自分のことを“Con”と名乗り、もっと年上のおばさん相手なら“Cô”、おじさん相手なら“Chú”と呼びます。
まあ僕ら外国人なんで、細かいことはベトナムの方は笑って見逃してはくれます。
このシリーズの記事一覧はこちら。
ベトナム人と悪友になったら使う人称
さて、ここからが本題です。
このシリーズは基本的に悪い言葉だったり教科書じゃ学べないことを教えるつもりなので、本記事はこれでは終わりません。
これから教える言葉は親密な友達だったり、兄弟、悪友でしか使用しない言葉です。
通常、お知り合い程度で使われることは無いです。あるとしたら冗談ですね。
Tao(一人称)
普通、自分のことは“Anh/Em”と表します。
しかし相手が弟だったり、悪友だったりすると、“Tao”と名乗るケースがあります。
教科書じゃ教えてもらえませんが、往々にして使用されています。
イメージ的には「俺」ですね。「私」なんて上品なもんじゃない。
Mạy(二人称)
逆に、相手を呼ぶ時は“Mạy”と言います。
筆者は冗談で、冒頭のベトナム人兄貴からよく“Chảo Mạy (よう、相棒)”と呼ばれたものです。
イメージ的には「お前」とか「てめえ」とかそんな感じです。
これを使われ始めたら本当に現地に溶け込んだと思っていいです。
ちなみにこのベトナム人兄貴にダラットで教えてもらった宴会芸はこちら。
今回のおさらい
さて、今まで覚えた言葉で応用してみましょう。
- Tao hiểu chết liền mạy nói:俺はお前が言ってることが全然理解できない。
- Dụng nói “mạy” mà:(子供に対して)「てめえ」なんて言ったらいけません!
ちなみに両方の例文で出てくる“nói”は「言う」という意味。
“hiểu chết liền”はその1で既に学習しましたね。
ベトナム人とのエピソード
ベトナムでは、年上、年下に使うべき人称がきっちり決まっており結構厳しいです。
結構びっくりしたエピソードがあります。
「年上か年下か定かではないときはどうするのか」、「女性に対して歳を聞くことは失礼じゃないのか」とベトナム人の友人に聞いたことがあります。
「年齢を聞いて適切な人称を使うこと」が礼儀として正しいそうです。
年上かもしれない人に敢えて“Em”を使うことは無礼です。
無論、あまり親しくないのであれば絶対“Mạy”も使わないようにしてください。
Comment